あまりの歪みと見えないことに気が動転。
軽い症状と信じて眼科に行くと「これは治りません」と言われ、パニックをも起こします。
黄斑変性症という眼病の話です。
最近、近視からこの病気に罹患する人が増えているようです。
かくいうわたしも発症しました。
医師に、
「万が一治療ができたとしても、視力が完全に戻ることはありません」と言われた時のショックは、今でも忘れることができません。
こんな歪んだ世界が一生続くのかと思うと、マジで気がおかしくなります。
しかし人間って順応性があるというか、うまくできています。
時間の経過とともに、この目に少しづつ慣れていくんです。
そして少し落ち着き始めたころから心配になるのが今後のこと。
眼科医に回復どころか、症状が進行していく可能性は高いと告げられますから。
最悪、失明も頭の隅に置いておかないといけません。
仕事と生活のことを考えざるを得ない時期が来ます。
この記事を読むことで、
少しでも早く冷静さを取り戻し、これからの生き方の参考にしてもらえば幸いです。
黄斑変性症の患者さんとそのご家族宛てに書いております。
網膜剥離の患者さんも参考になると思います。
黄斑変性症 病状の経過
わたしは右目が最初に発症し、その半年後に左目も発症しました。
片目が発症すると反対の目も発症すやすいと言われましたね。
黄斑変性症患者さんに発信してますので専門用語は増えますがご理解の程、お願いします。
ちなみに薬は発症から2年間までしか飲んでいません。
眼底出血した後は、止血剤と血液を吸収する薬を飲んでいました。しかし、2年以降は眼底出血しても薬を飲まなくなりました。
2年以降は眼底出血しても血の吸収がとても早くなりましたので。
ちなみに眼底出血は目の奥でのほんの少しの出血であり外からは一切わかりません。
発症の初期(発症から2年間)
わたしの目は滲出型黄斑変性症であり眼底からの出血が多く一気に視力が落ちました。
黄斑部の近いとこでの出血が連続して起きその度に視力が落ち、真剣に失明を覚悟してた時期です。
発症からの2年間がもっとも眼底出血が多い時期でした。
発症後2年~5年
発症から5年までが幾度と眼底出血した時期です。
眼底出血でもモノを見る大事なとこでの出血と、それ以外での出血と2パターンあるんです。
眼底出血でも、中心からすこしそれたとこでの出血は視力にはそれほど影響がでません。
物を見て理解するのは目の中心部分なので、それ以外が出血してもさほど問題がないんです。
しかしいつ、目の中心で出血するのかわからないのでビクビクもんです。
自分でもどうなると出血しやすいのか把握しておく必要があります。
これは眼科医に聞いても的確な返事は返ってきません。
なぜなら、どんな時に眼底出血するのかは個人差もあり、眼科医でもわからないからです。
ですから、自分で眼底出血を常に確認しておかないといけません。
そうすることで、眼底出血を少しずつ回避することができます。後で解説します ※すべての眼底出血の回避はできません
1、目を閉じる
2、目の中に白く光ってるようなとこがないか確認
3、白い部分があったらそこが眼底出血した場所です。
※ 例えるなら太陽をパッと見た後に目を閉じると、太陽の残像が残りますよね。眼底出血した時はあの残像と似たような感じなんです。
眼底出血の頻度を例えますと、 モノを見る大事な部分やそこに近いとこでの出血は「地震」、それ以外の場所での眼底出血が「余震」なら、発症から5年までに「地震」は8回程。余震は150回は越えてます。※両目で小さな出血も含んでの数
発症後5年から現在
発症から5年以降は眼底出血の回数はぐっと減りました。目の中心以外での出血が月に1、2回程度までに落ち着いてきました。
症状が安定したのもあるでしょうが、自分なりの対策の効果が出てきたと思っています。
多少、片方の目の視力が上がったので以前より字が見やすくなりましたね。
眼底出血しないように気をつけたことを次項で解説します。
症状を悪化させないためにしたこと
黄斑変性症は眼底出血することにより視界がゆがみ、視力が落ちていきます。
ですから、
病気を悪化させない= 眼底出血させない という認識でいます。
病状を悪化させない生活 ー 医師からの指導編
1、パソコン・スマホを長時間しないこと
目を緊張状態が続くから出血の可能性あり
2、細かい一点を長く見ないこと
目に負担がかかる
3、目に衝撃は与えないこと
目がパンパンになっているので少しの衝撃で眼底出血する
4、禁煙すること
タバコを吸うと血圧が上がるから眼底出血の可能性あり
※特に1,3,4、は強く指導を受けました
病状を悪化させない生活 - 体験から得たこと
1、忙しくしてたり、バタバタしてたり、余裕のない時に眼底出血した経験が多い。
- できる限り感情の起伏を抑え冷静でいるように努めた。
(血圧が上がると出血すると断言できる)
2、夕方時のほっとした時間に出血した経験が多いので、目をギリギリまでに酷使させないように努めた。
ー 目の極端な疲労を避ける
3、見にくい細かいとこをガン見した時にも出血が多いのでガン見は長くしないように努めた。
ー 長い時間のガン見厳禁
病状を悪化させない生活をしていましたが医師から受けた注意を一点だけ無視していました。
禁煙だけはどうしてもできずに吸っていました。
この時に辞めていれば回避できていたかもしれません。おのれのバカさ加減に呆れます。⇩
タバコってかっこいい? リアルな現実を赤裸々に告白 さらにリスクも解説
仕事での困る点と注意点
仕事ではできないこと、無理したらよくないことがはっきりと出てきます。
長時間のパソコン業務ができない
医師からの指導もありましたが、どの眼科医も口をそろえて
「パソコンには気をつけなさい」と言います。
しかも実際にパソコン業務をしているとすごく見にくいというのもあるんです。
特にコンタクトレンズを付けて画面は見にくいですね。
理由がよくわからないですが、パソコンをするときは眼鏡で作業しています。
余談ですが顕微鏡もなぜだかよく見えません。顕微鏡、双眼鏡は仕事で使わないのなら問題はありませんけどね。
小さな文字が書けない
これは患者さんであれば即、納得できるでしょう。
下の写真を見ていただくとおわかりだと思いますが中心が見えなくなっています。(眼底出血後、黄斑部に近い場所)
字を読むのは中心ですがその肝心な部分が血や歪みで見えません。
両目とも眼底出血した時は仕事での書類作成は地獄でしたね。営業日報を5行書くのに2時間はかかってました。
そこで初めて知りました。人間ってどんな時も見て読んで認識するのは目の中心だっていうのが・・・
黄斑変性症の症状を、目の健康な人に以下のように説明するとわかってもらいやすいです。
横目でモノを見た時にそのモノが何か認識できますか?と説明するのが一番わかりやすいと思います。
横目で見ると「何かわからないが多分あれかなあ」という感じでしょ?字は何が書いてあるかはわかりません。
文章を読む際は、目を何度も上下させて「多分、この字かな」という、予測するかのようにしていました。
細かな作業はできない
これも想像つきますよね。小さな点が見にくいわけですから細かな作業はできません。しかもしない方がいい。目に負担かかりますから。
仕事上のアドバイス
仕事ではできないことがはっきりと出てきます。
ここが一番の重要なとこですが、
「できないものはできない。したらダメなことはしない。」
腹を決めて対処しないとダメですよ。
そうしないと
目がさらに悪化または事故が起きる可能性かなり高いです。
1、長時間のパソコン業務 または 細かい作業の仕事
上司と相談し目の負担のかからない業務に変わりたいと希望する - どうしても無理なら転職を決意する!
2、夜の運転は極力避ける
常時、夜の運転する仕事であり避けることができないなら転職を決意する!
(事故を起こしてからでは遅い!!)
3、感情の起伏をコントロールする
強く言いましたが、
仕事でのトラブルを避けること!
仕事に対する考え方を見つめ直すこと!
この3つを意識して考えていくことをおススメします。
ただ闇雲に退職しなさいよと言ってはいないのでね。
物事を白黒つけるんではなくグレーでの考え方もありますが、やむを得ない時は決断する時です。
ちなみにわたしは発症後、当時の会社を退職しました。
失明した場合を想定して、職人の仕事をいくつもしています。(オーナーに頼んで体験と業界のことをよく聞かせてもらうなど)
その後、目が安定したことを確認してサラリーマンとして全く違う会社に転職。
目、特に黄斑部に必要な成分が入ってリピーターも多い「えんきん」はわたしも飲んでいます。⇩
【えんきんの口コミ】眼精疲労に対する効果を近視歴35年が徹底検証
クルマの運転及び日常生活について
クルマの運転
クルマの運転は仕事、プライベートどちらにしても最大の問題です。
注意しても事故が起きそうな時が何回もありました。
ちなみに現在の矯正視力は両目でギリギリ0.7とお答えしておきます。
わたしが経験したことを箇条書きで説明します。
〇 矢印信号が見にくい。 かなり接近しないと見えません。
〇 夜は視力がかなり落ちる(特に雨の夜は要注意!!)
〇 道路案内板が見えない
-知らない土地や旅行などは前もって地図で入念に調べるかもしくはカーナビを利用(できたら音声ナビ付きがいい)
〇 道路から右左折するときは左右の確認を2回はした方がいい - 見えてない時がある
特に注意なのは雨の夜の運転です。
雨の夜の黒い服は見えなくなります。
(雨の夜)
運転 要注意!!
日常生活
〇 本は読むにくいのと疲労しやすいので短めの時間にする 症状が落ち着いて視力が上がってくればさほど問題はない。
〇 テレビは意外にも普通に見えたりする。 テレビは見る時は眼球が動くので目にそれほど負担にならない。
〇 針の穴に糸は通らない ー たいしたことではない
〇 スマホ、パソコン以外はそんなに不便なことはない
要は目の負担になるのが「スマホ、パソコン、クルマ」でありこの3つは仕事に必須アイテムなので問題が起きるわけです。
例えば農業など第一次産業であればさほど問題なくできるかと。ひとつの提案です。
また仕事ではとても障害を感じますが、日常生活ではそれほど問題がないんです。
これからの生き方のヒントがこの点にあるように思いますね。
つまり家でできるような仕事、日常生活にプラスして働くような仕組みがあると目に負担がかかるのを和らげるかと。
簡単ではないですけどね…
また目に必要な成分は摂取する。目にいい成分は徹底的に食べたりサプリで摂取しましょう。⇩
【実話】スマホの見過ぎの危険性 強度の近視から眼病へのリスク
まとめ
わたしのこれまでの説明が淡々としているような印象があるかもしれませんね。
発症してから5年ほどはいろんなことを考え、目の様子も気にしながらの生活でした。
いろんな仕事を試している時も、集中して頑張っている時も眼底出血します。
ここで頑張らないとあかんという時もふっと出血するんですよ。
気合い入れて頑張るその度に眼底出血して歪みが発生したんです。
そうするとやる気をそがれるようになるんですよ。
感情コントロールをしないとダメなんだと自覚してからはどちらかというとポーカーフェイスになってきたんですよ。
このことは個人差あるでしょうから一概には言えません。
ですが、わたしの場合は焦りなどの理由で血圧が上がるようなことが一番よくなかったので「ひょうひょうとする」ことで出血をふせぐという感覚を身に付けました。
できるだけ穏やかな感情でいることがいいとわかってから、症状が安定してきたような感じます。
これを眼科の先生たちに言ったとしても多分、納得はしないだろうなと思ってますけどね。
何を申し上げたいかといいますと、
はっきりとした治療法がない時は、自分の身体をよく理解し、自分で症状をコントロールできるように努力した方が良いということです。
人間は本来、自然治癒力があるのですからそれを信じて、できるだけ大らかにいることが免疫力も上がるのではないかと考えてます。
「穏やかでいる」
というのが、黄斑変性症の症状の進行を止める唯一の方法です。
この記事を読んで気が和らぎ、少し前向きな気分になっていただけたら嬉しく思います。
穏やかに行きましょう (^^)/